「30秒前!」 周りが更に盛り上がる。カウントダウンが始まりわたしたちは周りに声をかき消された。 「手、もう大丈夫だよ!」 「え、なに?聞こえない!」 「だから、手ーー」 「「10.9.8!」」 10秒前のカウントダウン。わたしの声は届くことなくそのままわたしの手をはなさない吉澤くん。 「「5.4.3」」 ああ、すきだなほんとに。好き。好き。 「「2.1!!」」 「吉澤くんが好き」