はぁ、ダメだ。せめて仕事中は仕事に集中しなくちゃ。大きなミスをしては大変だ。
そういえば松さんは、裏の倉庫で商品梱包をしているんだっけ……。
そう思い出しながら、倉庫へと近づいた。
「え!?今なんて!?」
その時、中から聞こえてきた松さんの大きな声に、ビクッと驚き足を止めた。
ま、松さん?どうしたんだろ……なんの話?
ここにいたんだ、と思うより先に松さんが大きな声で反応したその話題の内容に興味がいってしまい、私はつい聞き耳をたてる。
「だからぁ、私今日こそ勝負に出ようと思って!」
この声は……梅田さんだ。
高く甘めなその声から梅田さんの姿を思い浮かべ、そういえば店内に姿が見えなかったことを思い出す。こっちで松さんを手伝っていたんだ。
けど勝負って……なんの話?
もしかして梅田さん、例の元カレと話し合うことにしたとか?
「まさか……待ち伏せしてる元カレと直接対決、とか?」
同じことを考えていたらしく、松さんは私の頭の中と似たようなことを聞く。けれど梅田さんからは「あはは!」と笑い声が出た。



