朝、目が覚めてから学校へ着くまで、あの告白はドッキリだと思い込んでいた。
学校の校門をくぐり抜け降昇降口で上履きに履き替えていると
「おはよう、水野さん」
「あっ、瀬戸君、おはよう」
噂の王子様こと瀬戸君がニコニコしながら私のところまでやって来た。
「瀬戸君も今きたところ?」
「俺も、いま来たところ。あのさ……」
瀬戸君は言いかけて止めてしまった。
「なに?どうしたの」
話しを途中で止めるなんて、どうしたんだろう?
彼を見ると困ったような顔をしてその場で立ち尽くしている。
「俺、昨日家に帰ってからずっと考えてたんだ。俺の気持ちだけを押しつけて、水野さんの気持ちまで考えてなかったよな」
ごめんなと苦笑いしながら謝る瀬戸君。
「そ、そんな。謝らないでよ、ちゃんと考える時間をくれたじゃない」
普段の瀬戸君は優しすぎるからなぁ。
だから、昨日のような告白は彼らしくないなって感じたんだ。

