「ゴキブリ?」
「うん。そうなの」
昨日、ご飯を食べ終わり私がキッチンで片付けをしている間に、桜井君が未来たちとリビングで寛いでいた。
カチャカチャと音を言わせて洗い物をしていると
「きゃあ!タマちゃ~ん、ちょっと来てぇ!」
未来が私を呼びにきた。
「どうしたの?」
「ゴキブリが出たんだよ、早くやっつけて!」
「ホント?早くやっつけなくちゃ!」
私は濡れた手をタオルで拭くと、殺虫剤と丸めた新聞紙を手に持ち急いでリビングへ移動した。
「タマちゃん、ほら、あそこにいるのっ」
未来が指差して教えてくれた。
「どこっ?」
逃げ足が早くて姿を見失ってしまった。

