恋する5秒前~無愛想なキミと~



「ふーん、そんなことになってたんだ。じゃあ、良かったじゃない、環」


「良かったって、なにが?」


香奈はクスッと笑うと小さな声で


「少しは桜井君に良い印象を与えたんじゃない?」


「良い印象なんて与えてないよ」


あんな姿を見られたら逆に引いてるかも。


「だって、あんたの手料理を披露したんでしょ?」


「チャーハン作っただけだもん。そんなに大した物を作ったわけじゃないし、それにね」


言いかけた私はハッとして口をつぐんだ。


今、この場所で話しても大丈夫かな?


「なに?環。桜井君となにかあったの?」


私の様子を見てサッと顔色を変えた香奈。


変に勘違いされても困るよね。


「あのね、香奈。まだ話しは続いてるんだ」


「えっ!なんだ、そうなの?じゃあ早く続きを聞かせてよ」


ご飯も食べ終わったからいいか。


私はいったん止めた話しを再開させた。