「ふーん、そんなことになってたんだ。じゃあ、良かったじゃない、環」
「良かったって、なにが?」
香奈はクスッと笑うと小さな声で
「少しは桜井君に良い印象を与えたんじゃない?」
「良い印象なんて与えてないよ」
あんな姿を見られたら逆に引いてるかも。
「だって、あんたの手料理を披露したんでしょ?」
「チャーハン作っただけだもん。そんなに大した物を作ったわけじゃないし、それにね」
言いかけた私はハッとして口をつぐんだ。
今、この場所で話しても大丈夫かな?
「なに?環。桜井君となにかあったの?」
私の様子を見てサッと顔色を変えた香奈。
変に勘違いされても困るよね。
「あのね、香奈。まだ話しは続いてるんだ」
「えっ!なんだ、そうなの?じゃあ早く続きを聞かせてよ」
ご飯も食べ終わったからいいか。
私はいったん止めた話しを再開させた。

