「帰ったのは本当だよ。でも、これには理由があるんだよ」
「理由?」
香奈の目がキラリと光った。
「その、話せば長くなるんだよ。またお昼休みにでも話すから、ねっ」
「じゃあ、環。今日のお昼はどこで食べる?あまり人が来ないところがいいでしょ」
そっか、そうだよね。どこでたべるか場所のことまで考えてなかったな。
「食堂でもいいよ」
「でも、他の人には聞かれたくないでしょ?」
「う~ん、そこまで隠すほどの内容じゃないから、それに食堂の方が騒がしいから私たちの話し声も聞こえないんじゃないかな」
他の場所の方が話を聞かれる可能性が大きいかも。
大した話じゃないけど、一応予防線を張っておいた方がいいかな。
「そう。それなら今日のお昼は食堂で決まり。ねっ、環」
「うん」
どうやって香奈に話そうか。
お昼休みになるまでの間、私はそのことばかり考えていたんだ。

