「瀬戸ちゃん、とうとう振られちゃったかぁ」
次の日の昼休み。
食堂でカレーを食べてから中庭に出て、昨日の出来事を香奈に報告したんだ。
「うん、瀬戸君には申し訳ないことをしたなって反省してるんだ」
好きな人が自分には振り向いてくれないことを承知した上で付き合ってくれたんだもの。
瀬戸君は私以上に苦しい思いをしてきたはずなのに、イヤな顔をひとつぜずに私の話を聞いて送り出してくれたんだ。
感謝しても、しきれないよ。
「でも、これで瀬戸ちゃんもスッキリしたんじゃないの?」
「うん、って。どうして香奈はそんな風に思うの?」
「瀬戸ちゃんから何回か、環のことで相談されてたからね」
初耳でしょ?と言って笑う香奈。
「うん。そんなことがあったなんて、全然分からなかったよ。で、香奈はなんて瀬戸君にアドバイスをしたの?」
香奈の性格だから、けっこうズバッと言ったのかなぁ?
「あの時はそうねぇ……ウジウジ悩んでいるよりも、当たって砕けろって言ったかな?」
「当たって砕けろ?」
「だってさぁ、瀬戸ちゃんったらいつまでもウジウジ悩んでるんだもん。余りにも女々しいから、私が発破をかけてやったんだよ」
「どんな風に言ったの?」
穏やかな瀬戸君になんてアドバイスしたんだろう?
気になるよ。

