恋する5秒前~無愛想なキミと~


「なに?」


「あのさ……その……桜井に告白するの?」


俺には聞く資格はないけどさ、なんて言い訳をする瀬戸君。


そうだよね、私がこれからどうするのか瀬戸君も気になるよね。


「うん、散々迷ったけど告白しようと思ってるんだ」


瀬戸君と同じように後悔だけはしたくない。


だから勇気を振り絞って桜井君にぶつかってみようと思う。


「そっか、頑張れよ。良い返事が貰えるといいな」


「うーん、どうだろ?」


振られるのは分かっているし、逆転することはあり得ないよ。


神妙な顔つきでいると、


「まだ結果が分からないのに、そんな落ち込むなよ。大丈夫だから、もっと自分に自信を持てよ、なっ?」


私の肩をポンと軽く叩いて励ましてくれる瀬戸君。


「ありがとう、私、頑張るね」


「応援してるからさ。なにかあったらいつでも相談に乗るから。俺達、これからも友達だろ?」


そう言うと私の返事を待つ瀬戸君。


「うん、もちろん。私達は友達だよ」


「まあ、気が変わったらいつでも俺の所へ戻ってきてくれていいから……って今のは冗談だからさ」


自分で言いながら慌てる瀬戸君。


私はそんな瀬戸君を見て声を出して笑ってしまった。


「けっこう長く話してたんだな。今日で最後だから水野さん家まで送らせてよ」


気づけば辺りは薄暗くなっていた。


12月まで後1週間。


冬に近づいているんだもの、夕暮れが早くなるのも当然だよね。


「お願いします」


私達は公園を出て駅までの道程を歩き出した。