「環、具合はどう?」
「香奈、来てくれたんだ。まだ熱があるから帰るね」
「うん、分かった。環の顔、ずいぶん赤いもんね」
香奈はそう言いながら私の額に手を当てた。
「環のおでこ、かなり熱いね」
「でしょ?これから教室へカバンを取りに行こうと思ってるんだけど」
香奈に言うと
「ダメよ、環。熱が高いんだから寝てなくちゃ!カバンは私が持ってくるから、ちょっと待ってて!」
「はい」
あ~あ、怒られちゃったよ。
香奈は私に言うとサッと保健室を出ていき、私のカバンを持って戻ってきてくれた。
「はい、カバン。一応教科書とノートを全部入れてきたけど?」
「ありがとう、香奈」
「どういたしまして。じゃあ、私はこれで、教室へ戻るから、またね、環」
「ありがとう、香奈。またね」
香奈が保健室を出ていくと、養護の先生が
「水野さん、お家の方が迎えに来たわよ」
「はい」
「すみません、娘がお世話になっております。環、大丈夫?」
養護の先生に挨拶をして保健室の中へ入ってきたのは、お母さんだった。

