恋する5秒前~無愛想なキミと~


次の日。


朝、起きると体が何となくダルい。


昨日はいつもより早く寝たのに、変だな?


重くなった体を何とか動かしてベッドから降りた。


簡単に身支度をすると、階下のリビングへ降りて行く。


キッチンで朝御飯の支度をしているお母さんに声を掛けた。


「おはよう、お母さん」


「おはよう、環。あら?何だか顔色が悪いわねぇ、大丈夫?」


お母さんが私の顔を見るなり気づいたのか、心配そうな顔をした。


「うん、ちょっと体がダルいけど、大丈夫だよ」


安心させようと、そう言いながらダイニングテーブルの椅子を引いて座った。


「はい、ご飯。今日も学校へ早く行くんでしょ?」


「うん、そうしようかと思ってるんだ、電車も空いてるしね」


テーブルの上に置かれた味噌汁に口を付けるけど、食欲も無いのか箸が進まない。


なんでだろ?


今日は食べたくないな。