「だから、お前ん家まで送るって言ってんだろっ!」
聞き返しただけなのに、また怒られちゃったよ。
「えぇっ!私の家まで送るって。だっ、大丈夫だよ。一人で帰れるからっ」
桜井君、そこまで責任を負わなくてもいいのに。
「なんだよ、俺が送っちゃイケねぇのかよ?」
「そんな、イケない訳じゃないけど」
「だったら、そんなこと言うな。今日は俺が送ってってやるから、それで良いだろ?」
彼は不機嫌そうな顔をして私に迫ってきた。
背が高くて体が大きいから何をするにも迫力があって、正直言って恐い。
ここで断ったら私、どうなっちゃうんだろう?
彼の迫力に圧倒され、不安に刈られた私は
「じゃ、じゃあ、送ってもらおうかな」
仕方なく了解したんだ。