それから間もなくして、桜井君とその彼女はお店を出て行ったんだ。
仲むつまじく歩く姿。
笑顔で桜井君に話しかける彼女。
どこから見ても幸せそうなカップルにしか見えなかった。
そんな二人を見たからか、私が食べたオムライスの味はやけにしょっぱくて、胸がズキンと痛んだ。
心は全然落ち着かなくて、家に帰ってからも桜井君たちの姿が目に焼きついて離れなかった。
翌朝。
窓を開けると青空がまぶしく感じるほど、天気が良かった。
昨夜、あまり眠れなかった私はちょっと寝不足気味。
いつもより早起きをして学校へ行く準備をしていると
「ねぇ、環。夜中にうなされていたけど悪い夢でも見たの?」
「私、そんなにうなされてたの?」
「そうよぉ、私、心配になって環の部屋に入ったんだから」
里美ちゃんが未来に洋服を着せながら私に話した。
「そっか、そんなにうなされてたんだ」
どんな夢を見てたのか思い出せないけど、、今日だけは桜井君と顔を会わせたくないなぁ。
でも……。
「それじゃ、里美ちゃん。行ってきます!」
「行ってらっしゃい、環。車に気をつけてね」
里美ちゃん達に挨拶をすると玄関を飛び出した。

