「さてと」

引っ繰り返った虎人をそのままに、龍鷺郎がシオンの顔を見る。

「これからどうする、シオン」

「何がどうするなの?臥龍お祖父さん探すんじゃないの?」

シオンが答える前に、ほむらが割って入った。

無論、それはそうなのだが。

「こんな広い場所だもんね。臥龍さん探すって言ってもねぇ…」

紫陽花が困った顔をする。

人間だけでも億単位いるような国なのだ。

そんな中で、ましてや隠れ潜んで生きる人外を探すとなると…。