天神学園の問題児再来

「シオン君」

リプニーが、シオンの部屋を訪れる。

ミルトゥワ、リザ家、つまりシオンんち。

療養するシオンに、リプニーは付き添っていた。

無論学園での仕事もあるので、付きっ切りという訳にはいかないが、御付きの人達まで強引に追い払い、リプニーはシオンの世話をする。

「包帯取り換えに来ました」

「え、さっき換えたじゃん」

「じゃあ熱計りましょう」

「熱はないよ、病気じゃないんだから」

「それなら、滋養のあるもの食べますか?魔力が消耗してますし」

「さっき夕食食ったばかりだよ、そんなに食えないって」

「何かさせて下さい!」

そんな無茶苦茶な。

リプニー御無体極まれり。

「じ、じゃあ…」

頬を掻くシオン。

「添い寝」

「え゛」

リプニーの顔が、みるみる赤く染まる。

「父上がタイマントーナメントの時、母上は添い寝してくれたらしいよ」

「そ、そうなんですか…」

「ずっと一緒に居てくれたって」

「ず、ずっとですか…」

流石、スペシャルハレンチはブレがない。

パジャマ持参だったというのだから、最早頭が下がるやら痛くなるやら。

しかし、何かしたいと言ったのはリプニーだし。

「そ、それじゃあ…」

シオンのベッドに、ギシリ、と乗り。

「し、失礼します」

オズオズと、シオンの隣に横になる。