天神学園の問題児再来

「禿鷲、貴様!」

審判の鬼龍が、禿鷲に詰め寄る。

こんな危険な攻撃、タイマントーナメントで許される筈がない。

「申し訳ありません、鬼龍先生。しかし不慮の事故なのです。僕は龍鷺郎に詰め寄ろうと足を踏み出しただけ。その足が、偶然破片を蹴ってしまったのです」

「っ……っっ……警告アル。次は失格にするアル」

悔しげに歯噛みする鬼龍。

だが、もうこんな危険な攻撃をする必要はない。

龍鷺郎のあの傷。

もうこの試合で時凍えを行使する余力はないだろう。

後は一方的に禿鷲が時凍えで攻めれば勝てる。

本当はあの破片の一撃でトドメを刺すつもりだったが、まぁ僅かに先送りになっただけの事だ。

「ぐぅ…禿鷲…テメェ…」

ヨロヨロと、力無く禿鷲に詰め寄る龍鷺郎。

だが、弱々しい拳しか打てない。

大したダメージも与えられず、見苦しく禿鷲に寄りかかるように組み付くだけ。