そんな陰謀を巡らせる中、広いグラウンドに何騎もの騎馬が並び立つ。

今年度は参加者数も過去最大、まさしく関ヶ原の戦いを彷彿とさせるような壮大な騎馬戦だ。

合図と共に。

「うおぉぉぉぉぉぉおっ!」

一斉に動き始める騎馬。

多くの騎馬が名を上げようと、シオン達の騎馬を狙っていくが。

「怯むな、足を止めず攪乱しろ。シオンは隙を見て相手の鉢巻きを奪う事だけに専念しろ」

「よし!」

真太郎の的確な判断で、一味の騎馬は時に回避、時に体当たりをしつつ、敵騎馬を次々と仕留めて行く。

鉢巻きを奪われる者、騎馬を崩される者。

これが戦場ならば、シオン達は一番の戦功を挙げた武者といったところか。