夏の夜に咲く花火が、僕達を繋ぐ最後の絆だと誰かが言った、とは理事長の好きな歌のフレーズだが。

花火を眺める仲間達が、この瞬間を大事に思えた。

嘗ては一匹狼だった真太郎も、他流剣客の龍馬も、この世界の住人ではないシオンやシャンリーも、人間ですらないヴラドも、新参者の龍鷺郎も。

仲間と過ごす時間を、悪くないと感じていた。

確かに絆を感じていた。

この夏休みで、彼らは本当の『一味』となった。

色んな事があったけれど、彼らはこの夏休みで本当の仲間になったのだ。