橘リゾートの朝。

龍馬の陸奥守が折れるという出来事からか、面々は一様に元気がない。

龍馬を気遣おうとする紫陽花や花龍、いつもの口数が減ってしまっているシオン、真太郎でさえ苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる。

だというのに。

「何じゃ何じゃ、お前ら今朝は元気がないぜよ。どがいしたがじゃ?」

当人の龍馬は、元気よく自室から出てきた。

「あ、り、龍馬君、おはようございます…その…よく眠れましたか?」

しどろもどろに声をかけるリプニー。

「ああ、ぐっすり寝たがじゃ。疲れとったかの、よぅ眠ったぜよ」

ニカッと白い歯を見せて笑う龍馬。

「真太郎は今日も修行か?精が出るの、頑張れの」

「…ああ」

頷く真太郎。

「龍馬も…勿論修行なのだろう?」

返す言葉に。

「…わしは…」

龍馬の笑顔が翳った。

「わしは…少し休憩じゃ…」