離れ小島。

島内の岩肌に、幾つもの刀傷が刻まれている。

日に日に増えていくそれは、僅かずつではあるが、変化していた。

最初は岩肌を少しばかり削る程度。

しかし次第に傷は深くなり、一番新しく刻み込まれたそれは、最早傷と呼ぶには深すぎる。

言うなれば『斬った痕』。

鋭利な刃物で、一太刀のもとに斬った痕跡だった。

そして今日。