翌朝。

「何だ龍馬、その格好」

教室で龍馬を見たシオンの第一声がそれである。

龍馬はいつもの鉢巻きを取られ、着流し、草履、腰には日本刀という、武道家どころか侍のような服装で登校してきていた。

幾ら天神学園が制服の着用を義務付けていない自由な校風とはいえ、昨日の今日でいきなりこの出で立ちは、友人達も面食らう。

「龍馬、どうしたの?昨日紫陽花ちゃんちで、何かあった?」

花龍が龍馬に訊く。