いやいや、リプニーはシオン達の故郷ミルトゥワまで来て、こんな事やってんじゃないんだよ。

「最初はゆっくりでいいので。慣れてきたらスピードを上げて」

「は、はいっ!」

マリオン指導の下、リプニーは弾薬の装填された重い携行砲を、まるでバトントワリングのように回転させる。

自由自在に携行砲を扱う為の稽古。

時に中距離戦、時に射撃と使い分けられるように、体術と並行して鍛えて行く。

「モンハンのガンランスみたいな感じ?」

ゲーマーの一面もあるのか、紫陽花が言う。

特に黒爪のような敏捷な敵相手ならば、体術や接近戦の心得は必要だろう。