とにかく、その辺が紫陽花ちゃんはどうにも気になるのです。

「真太郎君どう思うっ?」

「興味がない」

「そか、そうだよね、真太郎君が夢中なのは私だけだもんね、私ったらウッカリ♪」

「……」

そんな事一言も言ってないが。

ともかく、楽しそうな事を紫陽花に黙ってやられるのは、非常に面白くない。

という訳で、翌日も橘リゾートを出かけて行くシオン達を、紫陽花はこっそり尾行する事にした。

「真太郎君、修行に付き合ってあげられないけど、ごめんね」

「俺は一向に構わん」

「今日は密着し合って、柔術の寝技とか教えてあげようとか思ってたんだけど、無理だなぁ」

「……」

それはちょっと、興味あるかもしれない…。