やたらと騒々しい。

いい丹下はフルボッコにされた丹下だけて。

(先生も丹下の血が入ってるんだけどな…)

手元でペンをクルリと回しながら、花龍は机に向かう。

教壇で英語の授業を進めるリプニーもやり辛そうだ。

…板書を続けながら、花龍は思う。

最初の印象は、傲慢で高圧的で、典型的な吸血鬼の真祖だったヴラド。

いや、花龍が出会う前の遥か昔は、確かにそうだったのかもしれない。

しかし、教師として接している今、ヴラドにそんな典型的な真祖の面影はない。

本人はいたって変わりのない真祖のつもりなのかもしれないが。

花龍に言わせるのならば、せいぜい。

(真祖のふりしてる厨二病のガキ大将…)

つまり丹下の血筋。