止められない。

もう自分達では黒爪は倒せないと悟った。

これだけの人数がいながら、誰も黒爪には敵わない。

誰1人として、誰1人として…。

屈辱と己の非力さを噛み締める中、愉悦に浸りながら黒爪は花龍に近付き。

「下手な鉄砲と言ったな」

蟀谷に、銃口を押し付けられた。

それがどういう事か認識する前に。

「!!!!!!!!!」

マンイーターが、ソウルイーターが、マガジン内の454カスール弾を全て吐き尽くす!

「ならば『上手い鉄砲』を食らわせてやろう。ところで…」

その二挺拳銃の主、ヴラド・ツェペリは、銃口から立ち昇る硝煙を吹き消す。

「誰の女に手を出している、三下」