「は、花嫁…」

当の花龍は、ようやくヴラドの発言の趣旨を理解して、ぼぼぼ…と頬を赤く染める。

限りなく『傘下に加われ』という意味の花嫁発言ではあったが、それでも、おにゃのこの憧れ、花嫁さんですよ。

そりゃ頬の1つも染めるってもんである。

「いかん!いかんぞ花龍!」

目を覚まさせるように龍娘が叫ぶ。

「お前はまだ未成年なのだ!結婚など早過ぎる!それにコイツはお前の事を好いてこのような事を言っているのではなく、吸血鬼としての邪な陰謀として…」

「そんな事はない」

ヴラドは花龍の顔を見た。

「聡明で、有能で、美しく可憐…俺は早川を高く買っている」

「……」

花龍、また、ぼぼぼ。