天神学園の問題児再来

そんな龍太郎によく似た子だから…。

ノエルと龍乃は、禿鷲を龍一郎の内に封じる事を了承した。

…シオン一味との戦いの後も、鴉丸 禿鷲は改心する事はなかった。

他人を傷つけたりという事はしなかったが、いつまでも天神学園の仲間達に反発し、相容れず、学園を脱走しては何か企みを巡らそうとする。

そんな彼に反省を促すべく、小岩井 防人と小岩井 冬樹は、禿鷲にしばらく外界との接触を避ける期間を設ける事をヴラド学園長に提案した。

嘗ての臥龍のように、『血の封印』によって他者の影響を与え、穏やかな気質になる事を願ったのだ。

そしてその封印に適した血は、やはり丹下の血筋の者しかいなかった。

「きっと父ちゃんの生まれ変わりのこの子の内なら、禿鷲っちも穏やかになってくれるよ。がーさんみたいに！」

父はそんな不思議な魅力を兼ね備えた人間だった。

ならば、龍一郎もきっと…。