だが。

「ヴラド教諭の射撃に、シオンの斬撃…両方を捌き切るには、必ず動きを止めなければならんと思っていた」

全ての攻撃を凌ぎ切った禿鷲の位置に待ち構えていたのは、超一流の剣客ならではの洞察力によって、禿鷲の攻め手を摑んでいた真太郎!

「読みは当たった…切り札を切るならば今この時!」

引き絞った川蝉を、この場で解き放つ!

紅葉をも一撃のもとに倒した、連撃の川蝉翡翠!

鋭い嘴が、獲物を仕留めようと連続で襲いかかる!

しかし!

「っ!」

最終決戦奥義発動の瞬間、真太郎は見た。

禿鷲が、笑っているのを。