天神学園の問題児再来

不満げに、真太郎は川蝉を握り直す。

思い出すのは、先日の紅葉と剣を交えた時の事だった。

無我夢中で放った川蝉翡翠。

渾身の力を込めて放った一撃は、剣先がぶれた。

本来ならば未熟な事なのかもしれないが、ぶれた剣先は結果、『二撃の刺突』という形となって、更なる強撃になった。

紫陽花はあの技を称して、『まるで啄木鳥のよう』と呟いたが。

「啄木鳥…」

川面から水中の魚を狙い撃つ川蝉が、硬い木の幹をも穿つ啄木鳥になるのか…。

真太郎には、まだおぼろげにしか技の形が見えない。