暗闇の中でどこを目指しているのな
わからなくなっていた
暗闇から引き出してくれたのは
あなただった

ひどい裏切られ方をしたからって
一人がそうだからって
みんな同じだって決めつけたかった
じゃないと裏切られた自分が惨めだったから

心はボロボロに傷ついて
人を信じられなくなっていた
誰の言葉も心に響かなかった

誰かを好きになることは
辛いことばかりで
もう誰も信じない……って思ってたのに

あなたの優しさが
私の傷ついた心を癒してくれた
あなたが寂しい時
そばにいてあげるよ
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高校が別々になった彼。隣にいたのは、友達だった。

うそ……うそ……だ。夢だと思いたかった。

「ほったらかしにしたお前のせいだ。お前が悪いんだからな。」「ゴメンね。でも、私達本気なの。」
二人を信じていたから、苦しくて……恋人と友達をなくして、人を信じられなくなっていた。

慰めの言葉も信じられず、一人でいた。裏切られて傷つくくらいなら、一人の方がよかった。そんな美咲の心を癒したのは、琴里の純粋さだった。

仲のよかった杏里ちゃんとのこと、まるで自分のことのように感じていた。杏里が幸せになるのならと泣いていた琴里ちゃんの涙が忘れられなかった。誤解がとけてからも、琴里ちゃんと杏里ちゃんとの関係はギクシャクしている。杏里ちゃんの態度に腹が立った。

どうせ嫌われるのなら、いっそもっと嫌われてやる。きつい言葉を杏里ちゃんに言ってしまった。

だって、琴里ちゃんの泣き顔なんて、もう見たくないよ。

私は不幸だと思っていたけど、琴里ちゃんに出会えた今は幸せだった。