知り合う女の子たちは軽くて
すぐに消えてしまうものだった
誰とでも仲良くなるけど
まさか本気で心配してくれる子がいるなんて
考えたこともなかった

俺の人生は決してうまくいってない
俺…すっげーカッコ悪い
なんたろ…この感覚…
冷え切った心にジワジワと温かい
心が溶けていくのがわかる

傷心の俺の前に現れたのは…
明るくて優しい彼女
彼女に出会うために
今まで生きてきたんじゃないかって思う
----------------------------------------------
サッカーで活躍して、女の子たちにももてていた。だけど、けケガをしてサッカーを辞めたらみんな離れていった。

サッカー中心で、遊ぶ時間もなかった。遊ぶ時間ができて、女の子たちと遊んだ
「なんか…違うよね。つまんない…」
なんか違うって、言われても…好きになったのお前たちじゃん…
「サッカーしてないと、普通の人だよね」って言いながら笑ってた。
「また遊ぼうねー」
もう遊ばねーよ。ふざけんなよ。どんだけ俺が傷ついたと思ってんだよ。最低だ。女なんて二度と好きになるもんか…女の子たちと遊んでも胸がときめかない。虚しくなっただけ。さっさとどこかへ行っちゃえ

サッカーを辞めてから、弱虫なんだよ。

勉強も、前の学校よりもレベルが低くて、保健室のベットで寝ていた。パタパタと足音が聞こえ、ドアがあいた。

「まだ寝てるみたい。大丈夫かな?」
「帰ってないし、大丈夫なんじゃない?」
「そうだね。ノートだけ置いてくる」
薄目をあけて、チラッと見ると、この間学校を案内してくれた子だった。サボっただけなのに…自分が恥ずかしくなった。

まさか、本気で心配してくれる子がいるなんて想像もしていなかった。もうサッカーもしてないのに…俺は自分の意志で、自分を変えたいと思った。そろそろ新しい人生をやり直してもいいかと思った。

「ノートありがとう」って言うと…
彼女といるだけで、ドキドキする。眩しくて、眩しくてクラクラする。澄み渡る青空のように眩しいはにかんだ笑顔に、ドキンと心臓が鳴る

これって…やっぱり恋…?