あの時……
手放そうと思えば手放せた
だけどはなせなかった
こんなにオレのことを想ってくれてるのに
その想いに応えられないんだ
このまま後悔するだけなんていやだよ
どうしようもなく切ない……
微笑みかけてくれる彼女の優しい瞳
思えば思うほど
かけがえのないものだったと悟る
胸の痛みはひどくなる……
バカだ……オレ……
今もこんなに彼女のこと……
彼女のことばかり考えてしまうんだ
……ああ……どうしてオレ……こんなに……
だけど……もう戻れないんだ
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友達として好きと言った。だけど、「友達のままじゃイヤだよ」って言われて、付き合い始めた彼女。
一緒に歩いていたら、ふと目があった。
「まだ、元カノのこと好きなの?」
何もこたえられなかった。
「私、あなたのこと好き。だから、離れたりしない。ずっと一緒にいてほしいから……ずっと……ずっとね……。今は元カノのこと忘れられなくても、いいよ。今はただ……隣にいるだけで……それだけでいい……このままでもかまわないよ。」
こんなにオレのことを想ってくれてるのに……
「なんで何も言わないの?私と別れたいの?私じゃだめなの?やっぱり元カノのこと忘れられないの?」
「お前が悪いんじゃない。だけど、友達以上には思えないんだ。」
もっと勇気を持っていれば、こんなに遠回りしなかったのに……
琴里に会いに行った。ちゃんと謝れば、やり直せるんじゃないか……って。甘かった……んだ。
「それで付き合えるなら、あの時別れたりしなかった。彼女を大切にしてあげなよ。」
「俺の気持ちはどうなるんだ……よ」
「何もなかったように、今まで通りになんて戻れない。」
時間は戻らない……んだ
それから、琴里は颯爽と歩いていく。取り残された俺はどうしていいかわからなかった。
……ああ………なんでこんなに胸が痛むんだろう……

