あの時から止まったままだった
あれは恋だった

あの頃から何も変わらないまま
ずっと閉じこもったままでいた
彼女と別れたあの頃から……
心に深く刻みこまれた傷

過去より
今が大切だって気付いた
ようやく気付けた
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高校の時、初めて付き合った子がいた。綺麗な子だった。教室で友達と話してるのを聞いた。「顔がいいからつきあったけど、顔だけよ。家が金持ちなのに、何も買ってくれないし……つまらない男よ」「大学生の彼がいるのに、よくやるわね……」
教室に入って、別れを告げた。あの時から、人を信じられなかった。友達は、優しくしてくれたけど、傷ついた心は癒えなかった。内心はやさぐれてたんだ……

俺と同じように、二股かけられてた女の子。俺と同じように傷ついたんだと思う。なんか……後を追ってしまった。きっと駅に向かってと思い、駅に向かって走った。やっぱり駅に向かって歩いていた彼女に追いついた。

なんて声をかければいいか……
「あの………大丈夫?」って声をかけたけど、なんか……伝わってないかも………
「あ……さっきのところにいた?」
「そうそう……」
「心配かけてしまって……ごめんなさい。わざわざありがとうございます。大丈夫です。」
「浮気されて、怒ったの?」
「好きな人ができたのなら、もう一緒にいられないと思ったからですよ……」
なんで……?俺はあんなに傷ついたのに……
「あいつのことそんなに好きじゃなかったから?」
「好きだった。だけど、彼は私よりも好きな人ができた。それなら、彼の幸せを考えたら好きな人といることだよ。私と一緒にいても幸せになれないなら、もう一緒にいられないと思ったからですよ」
なんでそんなに優しいの?悪いのはあいつなのに……俺はそんなことは考えられなかった。

結構感動して、彼女の言葉に胸があったかくなる。凍えてた心が動きだした。だからって傷ついたはずだ……