私よりも前から
彼を知っている人

いつでも優しかったから
他の子とは違うんだって
勝手に思い込んでいた

彼はもてるんだってわかってたはずなのに
今まで近くにいたのに

一途で切ない恋
くすぶる想いに……答え見つけられなかった

彼の気持ちがわかったから
別々の未来に向かって歩き始める
もう振り返らない
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忘れようと思ってた。だけど、病院で会った彼はいつも通り優しくて、彼のことが気になって仕方ない。

だけど、信じることは逃げ出すことよりも勇気がいる。

会ったことのない人に声をかけられた。みんな綺麗な人ばっかり……
「健人とわかれなさいよ。あんたが邪魔しなければ……あんたさえいなければ……別れなさいよ」
やだ……何なのこれ……怖い
「自分が幸せなら、いーの?どうせすぐ別れるんでしょう?」
もーいー……決定的……もうどうでもいい……
「私たち付き合っていません。付き合ってるのは、同じ大学の人だと思います……」震えながら、やっと言えた。
「この間、病院まできたくせに……」
「母が、健人くんの両親と友達なので、母と行っただけなんです……」
「お前たち、何やってんだ。」
健人がきたから、びっくりした。

彼がそんな風に思っていたなんて……気持ちは伝わってきたよ。私の好きとは違ったんだね。変わる心……友達に戻って、健人くんが彼女を作るのを見るなんて、イヤだよ。

別々の未来に向かって歩き始める。もう振り返らない