私は彼をずっと見てきた
彼のことを誰よりも知っている

好きな子にはあんな顔するんだ
あの子をあんなに大事にしている
寂しかった
彼にはあの子が……

最後に少しでも顔を見られたらと思ったけど
欲が出てしまった
彼を奪いに行ってもいい?
___________________________________________
彼が女と歩いていた。「あの子は誰?」聞けない。聞きたくない。なんか、もうやだ……やっと諦められると思ったのに、気持ちを捨てられない。

「この泥棒猫……あんたさえいなければ……彼と別れなかったのに……」と、言った。あの子の瞳から、涙がこぼれ落ち……た。
「ごめんなさい。私のせいで……気づかなかった。ワガママで自己チューで……」

彼の顔を見て、「あなたが、そんなひどい人だと思わなかった。もう会わない。もう連絡もしない。」といって、携帯のアドレスを消していた。彼は呆然と、立ち尽くしていた。

「私のせいで、あなたに辛い想いをさせてしまって……ごめんなさい。」って、頭を下げ、泣きながら走り去った。

彼を奪いたいと思ったけど、彼の悲しい顔を見たかったんじゃない。彼にとってどんなに大切な人か分かっていたはずなのに、追い詰めて傷つけて……期待して、バカみたい

私が嘘をついたせいで傷つけて……