ちらりと、怨恨の眼差しで隣の席の野郎(彼)を睨みつけてみる。 ほおづえをついて、だるそうに前を向き、おもむろに手を叩く彼の横顔は、やっぱり。 (…世の中、なんて理不尽なんだろう) やっぱり、むかつくくらいに整っていた。 それでも、イケメン特有の派手さが無い為か、キャーキャー騒ぐミーハーな女子の視線を集めているわけではなくて。 密かに支持を集める、隠れ人気男ぷんぷんのフラグが立ちまくっていた。