まさか『僕は駄目な人間です』からのスタートとは予想の範疇を越えている。

どこの人間失格か。


「堺さんならベストセラー狙えるんじゃないですかー?」


笑いを堪え切れず震えながら言う。

つくづく思う。

このメンバーは個性豊か過ぎるだろう。


「っと、飲み物無くなっちゃった。」


「あ、私もついでに取って来ようか?」


私は彩花の提案に首を振る。

そういうことじゃない。


「んー、見たところ私の好きなのは売り切れのようだし、ペットボトルが欲しいから買ってくるわ。」