「ほい、もうすぐ来ると思って葵世の分。」 「わーい。冬音、大好き‼」 彼女の分として取っておいた皿を渡す。 いつもの大袈裟な返事をしながら彼女は隣へ据わった。 そのまま女子トークが再開する。 「あ、堺さんは火触らないで下さいよ?」 偶々近くにいた堺さんへさらっと話題を振る。 隣で彩花が呆れ顔、葵世が吹き出すがこの際気にしない。 この人は伊緒さん同様、火器厳禁の人だ。 違うベクトルで渡してはならない。 別の意味で危ないのだ。 「あ、岬も知ってんの?」