「今日は何ですか?」

      ミサキ
「ブラック。岬は?」


「カプチーノです。」


いつも通り他愛ない会話が続く。

そして、これもまたいつも通りに。


「………………雨が止んで来ましたね。そろそろ帰ります。………明日はちゃんと部活出てくださいよ?」


私たちのカフェでの時間はあくまで雨宿り。

雨が上がればお開き。

帰れそうであれば終わる会話。

学校でも会うのにここでの時間はどことなく不思議で特別で。

一番私が素でリラックス出来て、彼の本音も見れたと思う時間。

私たちしか知らないそんな一時。


私はこの季節がちょっぴり好きになったかもしれない。