雨宿りはいつものカフェで


その2人は少し気だるげにしながらもこちらへ歩いてくる。


「何、肉焼けば良いの?」


「うん、よろしくー。」


何気なく上げられていた励の手にハイタッチをする。

バトンタッチの意味を込めて。

そのままのノリで拓斗にも。


「よろしくねー。」


「はいはい。」


半ば呆れの混じったような顔で応えてくれた。

拓斗と私の後ろにいた彩花の目が合う。


「えっと、バトンタッチ?」