その2人は少し気だるげにしながらもこちらへ歩いてくる。 「何、肉焼けば良いの?」 「うん、よろしくー。」 何気なく上げられていた励の手にハイタッチをする。 バトンタッチの意味を込めて。 そのままのノリで拓斗にも。 「よろしくねー。」 「はいはい。」 半ば呆れの混じったような顔で応えてくれた。 拓斗と私の後ろにいた彩花の目が合う。 「えっと、バトンタッチ?」