通常、イケメンというのは少々のキズは付きものである。
美化されていたりするから。
だが、その顔やルックスでカバーされるのである。
それもこれほどの一級品だ、その力は増大だろう。
なのに。
なのに、それが霞むほどの性格の悪さ。
残念だとしか言いようがない。
元より整い過ぎたイケメンは好きではない。
ましてや、この中身が暴君並みの自己中な人なら尚更。
馬が合う訳もなく、生理的に無理ですねという状況だ。
リンナ
「冬ちゃん、それは倫菜に聞いてもらいな。相手してくれるから、絶対。」
「はい、もう既に意気投合してます。」
「そう………。」
倫菜さんは千鶴さんと共に残ってくれた先輩だ。
「あ、倫さーん。」


