「山野さん?日頃からセンスの塊って言われてる人だし、そりゃあ。」
まぁ、キロ数もあって筋力だけは万全とはいかないからか少し力が入っているようだ。
すぐに戻してくるだろう。
「あ、立ち矢。励、旗出して。」
惚けていたのが急に恥ずかしくなって仕事に意識を向けた。
「比嘉ー、岬ー。交代時間だから引いてこいよ。」
「はーい。あ、さっきの立ち矢、はずが取れてたから。」
先程立ち矢した同級生へ伝える。
「えー、分かったサンキュ。探して見るわ。」
彼と入れ代わりに矢取り廊下へ上がる。
やっと自分の練習に入ってそれに集中した。


