「今日の最初、俺らから矢取りだから弓懸つけんなよ?」 「りょーかい。」 最初から仕事が回ってきた。 さっさと射型を直したいのに。 皆が引き始めるのを矢取り小屋から眺める。 しかし、休みが祟ってか全員不調のようだ。 ───タァン なのに早々から的中の音が響く。 まただ。 ───タァン それも的心の近くに。 射場を見て納得がいった。 その的前に立っていたのはやっぱり先輩だったから。 「流石、だね。」