雨宿りはいつものカフェで


励も励で運が悪かったというか何とも言えない。

食事を終えて着替え始めても会話は終わらない。

「早く射型戻したいけど筋力が落ちてるよねー。」


「本当にテスト明けは地獄だね。」


着付け終え、更衣室を出る。

男子も既に着替えた人がうろうろしていた。

その中に先輩の姿もあった。

いつ見ても袴姿の先輩は一段と格好良い。

後ろ姿が特に。


「冬音ー。」


少し惚けていた私の前に出てきたのは励。


「何?」