俺は、天真爛漫なあのコに流されている



「…………面っ!! 面っ!! 面っ!! めぇーーんっ!!」

「うわっ、うわっ!」


 突如、先輩に面をバシバシと連打された。


「ボケーッとすんじゃないっ! この色ボケがっ!」


 って、とどめにもう一発、バシンと打たれた。


「す……すみません」


 いけねぇ、つい……。

 それでも懲(こ)りずに湯川を見ると、またスケッチブックに目を戻していた。


 はぁ……なんか俺、すっかり湯川のペースに巻き込まれてるみたいだ。