俺は、天真爛漫なあのコに流されている




「……あ、もしもし? 俺。京人だけど。

 あのさ、いきなり聞くけど……

 猫って……どう、思う?」



 湯川の理想の飼い主になれるなら、俺がなりたい。

 悲しそうにする湯川を、俺が思いっきり喜ばせたい。


 湯川の笑顔を想像しながら、俺は思いきって切り出そうとした。


「実は……さ、――」