あ、あ、あ愛してる

電光石火の素早い楽句や力強い弓使い、囁くような弱音から唸るような最強音まで激しい強弱変化など、実に起伏に富んでいる。

有名なロックの大御所エレキギタリストも、ライヴで取り上げていて、ロックバンドでいうなら生のヴァイオリンで奏でる「ヘヴィメタ」だ。

その「カプリース」を凌ぐ難曲「庭の千草変奏曲」は、超高速で素早い音階を奏でながら、普通は弦を押さえるだけの左手指で弦を弾いて音を出すといった難題を突きつけてくる。

パガニーニ作曲「カプリース」がヴァイオリン曲のヘビメタ「悪魔的な曲」なら、エルンスト作曲「庭の千草変奏曲」は「悪魔」どころじゃない。

超ヘヴィメタ「魔神」だ。

――Emma, ​​thank you. But, beyond the worry. Believe the Watanuki Kazune of LIBERTE.

エマは俺のメモを読み、目を見開き引っ込めた楽譜を俺に手渡した。