英樹に詰め寄られ

いきなり泣き出す脳ミソすかすか瞳

その泣き声がよほどデカかったのか、俺達の周囲の好奇心の目にさらされた。

とりあえず…俺は英樹をなだめ、愛佳は瞳を慰めるが…

「痴話喧嘩みたいだぜ」

事情を知らない他人は好きな事言いだす。

となりゃ不機嫌全開の英樹は大学キャンパスで乱闘の一つも引き起こしかねん。

必死に英樹を押さえつけ

「愛佳さん…悪かったな…ちょっとケンカっ早いもんで…」

と軽く言って

「英樹…外出て飲み直しするぞ」

と無理矢理引きずって行った。

愛佳のダチが英樹の姉ちゃんなら…味方に引き入れる…

そんな淡い期待は、あっさり打ち砕かれた…

コイツん家ってどうなっとるんやろ?