そこにはいつも君がいた



それから一週間が経って、夏休みは終わりを迎えた。

愛子は嫌がっていたけど、正直僕は結構ホッとしていた。彼女には悪いけど、僕はこの心の混乱をじっくり、一人で考えて整理する時間が必要だと思ったからだ。またあの退屈な時間に戻れることを、少し感謝している。

『キャッツ』でのバイトも終わり、また新しいバイトを探しているのだが、あまりうまくいっていない。あの、母と出くわす出来事があった以来、僕は学校の外に出ることに微かな抵抗を感じていた。このことも、バイトを辞めたことも、相変わらず愛子には秘密だ。多分、彼女にこのことを言ったら、また怒られるだろう。今まであんなに警戒心ゼロで外をフラフラしていたくせに、とか。でも、あのときの涙みたいに、自分が理解できないことが起きるのが怖い。そんな恐怖心が、まるで僕を薄い膜で囲っているようだった。

だから、おかげで僕の財布は少しピンチだった。ある程度貯金はしていたけれど、それでも一ヶ月持つか持たないかだ。早くバイトを見つけなければ、本当に飢えてしまう。



そんなことを考えていたある日の六時間目に、愛子は僕を訪ねた。