そこにはいつも君がいた




「・・・これ、白斗の?」私は靴を持ち上げて言った。


しばらく黙ってうつむいていたが、彼は覚悟を決めたように息を吐き、私を見た。


「うん、そうだよ。俺のだよ。」彼の眼差しは固かった。そして、どことなく悲しかった。


「・・・そっか。」

それしか言いようがなかった。他に何を言えばよかったのか分からなかった。

そのあとは言葉を出さないまま、気まずい空気が私たちの間に流れた。




ようやく沈黙を破ったのは白斗だった。

「・・・話すよ、愛子。全部。」

私は顔を上げ、言った。「いいよ、言わなくても。無理に言わせないって言ったじゃん。」

「ううん、もうそろそろ言わなきゃいけないと思ってたところだし。」彼はしゃがんで私と目線を合わせた。「それに、もう愛子を傷つけたくないんだ。」

私は言った。「傷ついてなんかいないよ、大丈夫。」心からの言葉のつもりだったのに、喉につっかえて、あまりうまく出ない。

彼は私を見て、言った。「今までごめんね、愛子。でももう全部話すから。」彼の表情はとても悲しげで、申し訳なさそうだった。

「だから違っ・・・っ・・・!」反論しようと思ったけど、さっきよりも言葉がつっかえて、代わりに温かい涙が溢れ出す。


彼が隠していた秘密は私の心を少しづつ痛めつけていたことに私は気づいていなかった。私自身がそれに気づかないのに、何で白斗は分かっていたのだろうか。


彼は私の止まない涙を温もりのある手で拭き取り、ひたすらごめん、と謝り続けた。