五時間目を告げる鐘がなるのと同時に、私はあかねに手を振って奥の校舎へと向かった。
白斗とあの不思議な関係になってからも、私たちはそれまでと同じように会って、話していた。
だけど、白斗の気持ちを知ることができて、私は一歩だけでも白斗に近づくことができた気がする。
私は最後の階段を上りきって、屋上への扉を開けようとした時、下から声が聞こえてきた。
「この机、どこに置きます?」
「ん〜しばらくいらないだろうから、一番上の階にでも置いとけ。」
先生の声だ。
「わかりました。」
彼らの会話はどんどん明確に聞こえてくる。こっちに向かっていることを理解するのに結構時間がかかった。
私は慌てて扉を開き、できるだけ静かに閉めた。
扉と背中を合わせ、息を潜めて外の会話を聞いた。
外から物音が聞こえた。
「こんな感じでいいですかね?」
「ああ、行こう。」
そして階段を降りる足音がだんだんと薄くなり、外に誰もいないと確信したら、私は止めていた息を漏らして、しゃがみ込んだ。
その時、初めて気づいた。私がいる場所の違和感に。

